『担任より』
9歳を迎える子どもの内的・外的成長の助けとなるよう、
世界中のシュタイナー学校のカリキュラムでは
この時期「衣食住」を体験する「生活科」の授業が始まります。
愛知シュタイナー学園でも、春より3、4年生のクラスで
羊の毛刈りをはじめ、稲作や畑作りが始まりました。

======

6F596F91-A0AA-46CF-BCB6-F01E6EC1E7C8「田植えの日」

田舎で生まれ育ったけど、
これまで一度もお米作りの経験がありませんでした。
毎日いただいているものなのに、
考えてみれば不思議な気がします。
現代は、衣食住すべてにおいて分業、職業化され、
直接経験の乏しい時代であるのでしょうが、
直接的な経験の中にこそ、豊かさの実感があるのだと思います。

60FE8957-DC88-4421-BF16-EC0DB98CFCED種もみから苗を育てるところから始めたようです。
ゴールデンウイークの間も家族交代で苗に水やりをしました。
苗は元気にぐんぐん育ち、6月上旬、雨の合間、
奇跡的に晴れた日に待ちに待った田植えを行いました。
教えてくれるのは、お米作りに詳しい上級生のお父さん。

田植えするのは、田んぼ全体の3分の1程度ですが、
子ども達にはずいぶん広く見えるのだと思います。
水の張った田んぼにおっかなびっくり入っていきます。
ずぼっ、ずぼっと歩くのが大変そう。
でも、「思ったより土の感触が気持ち良いね〜」
「おもしろーい」という声が聞こえてきます。
カエルを捕まえるのに夢中になっていましたが、
いったん全員集合。
苗をある程度のかたまりにちぎって、
田植えする場所に広範囲に投げていきます。
コントロールが大事。これが楽しいようで、
みんなどんどんまだ苗が届いていない場所へ投げていました。

いよいよ田植えです。
一定の間隔を保って、なるべくまっすぐになるように、、、
とは思いますが、大人の私でもなかなか難しい。
でも子どもたちは、周りをみながら、
「あのへんがまだだよ」「じゃあ、僕がやるね!」
「ちょっと曲がってるよ」「わー、ほんとだ!」と協力し合いながら、
楽しく作業をしていました。
できあがった田んぼを見てみると、曲がってたり、
苗の量も多かったり、少なかったり。
「整然」とは言い難い感じですが、それは大人の分別で、
多様なありさまが美しいのだと思います。
子どもたちは、田植えを終えてとても満足そうな顔をしていました。
植えた苗がどう育っていくのか楽しみです。

土、水、苗の感触、それらの匂い、太陽の日差し、吹き抜ける風、
友と先生と協力し合って田植えした記憶は、
ずっと子どもたちの心に残ってゆくでしょう。

(4年生男児父)